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課題研究の相談窓口通信(2016年3月2日号)ユーザーを観察し、人間重視のものづくりに取り組む

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課題研究の相談窓口通信vol6 松井先生 (34 downloads)

30年間、大手家電メーカーで研究開発に関わってきた松井先生ですが、企業生活の中で、若い時から数々の失敗を見てきたといいます。突き詰めて考えると、「ユーザー課題の本質的な把握ができていない、つまり、結果としてユーザーが望まないものを作っている」ということが多くの理由となっていました。

誰のための、どのような課題なのか

メーカー在職時、多くの海外研究開発拠点のマネジメントに関わった先生は、3年間をシリコンバレーで過ごしました。そこでは、現地の大学と未来のリモコン、未来のディスプレイなどを考えるイノベーション教育について連携し、それらのイノベーション手法を企業でも実際に活かせるように努力してきました。「デザイン思考」にもとづいたそのアプローチは、観察から始まり、アイデア創出、プロトタイピング、検証と続き、これを繰り返すことで革新的な解決策を生み出すことにあります。最先端技術の活用のみを目的とするのではなく、「常にユーザーを意識した研究開発ができるエンジニアを育てたい」と先生は話します。先生自身が取り組んできた発声支援装置もまさにこうした発想のもとで研究されています。

本当に耳を傾けるのは、どの声か

近年、様々な障がいを持たれている方々を支援するための研究や機器の開発が積極的に行われています。先生は、不幸にして発声が困難になった方々のための「発声支援装置」の研究を続けています。こうした方々が集まる発声練習会において、ユーザーの方々に実際に機器を使っていただき、課題のヒアリングを重ねます。こうしたヒアリングが、まさにデザイン思考の観察や検証となるのです。そうして、実際に得られる声をヒントに、先生は今のユーザーの想いや課題と、今後の人々の暮らしの変化や技術の予測を行います。さらに、ユーザーが今後どのような場面で苦労するかを同時に調査し、発声支援技術の真の課題をつかみ、解決に近づこうとしています。

失敗の大切さ

いま、世の中にある技術で全ての課題を補えるわけではありません。だからこそ、課題の本質を見極め、たとえ失敗してとも、それに少しでも応える技術を生み出し続けながら、フィードバックを繰り返し、革新的な技術開発につなげる。これからの人材に必要なのは、「徹底したユーザー把握、そして失敗を恐れないこと」だと先生は語ります。

 

 
大阪工業大学 工学部 ロボット工学科
松井 謙二 教授

1981年大阪大学大学院工学研究科通信工学専攻修士課程修了。同年松下電器産業㈱(現パナソニック)入社。中央研究所勤務。2002年 博士(工学)(大阪市立大学)。2012年大阪工業大学工学部電子情報通信工学科教授。2015年同ロボット工学科教授。マルチモーダルUIの研究に従事。2017年4月、大阪工業大学ロボティクス&デザイン工学部システムデザイン工学科長就任予定。

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