LMガイドを活用した、世の中の課題を解決するものづくり
LMガイドについて
「LMガイド」とは、直線運動部の「ころがり化」を実現することで、スムーズな直線運動を可能にした機械要素部品で、工場の機械、自動車、航空機、ロボット、高層ビルや住宅の免震機構だけでなく、みなさんにも身近な、クレーンゲームのクレーン部分にも使われています。詳しくはTHK株式会社のWebページを参照ください。
THK株式会社は独創的な発想と独自の技術により、スムーズな直線運動を可能にした「LMガイド」を世界に先駆けて開発しました。世の中には「スムーズな動き」を加えることで解決できる課題が、まだまだたくさんあると私たちは考えています。そこで、「LMガイド」等を活用した、世の中の課題を解決するものづくりのアイデアを募集します。中高生が自らあったらいいなと思うものを創造し、開発する「創造開発型ものづくり」です。課題の内容はどんな内容でも構いません。
<担当者より一言>
採択されたチームには、開発費と必要なLMガイド等の部品をお渡しするだけでなく、THK社員が技術サポートとして議論に参加します。ぜひ、新しいアイデアで世の中をよくしていきましょう。
<昨年参加者の声>
「LMガイド」とは、直線運動部の「ころがり化」を実現することで、スムーズな直線運動を可能にした機械要素部品で、工場の機械、自動車、航空機、ロボット、高層ビルや住宅の免震機構だけでなく、みなさんにも身近な、クレーンゲームのクレーン部分にも使われています。詳しくはTHK株式会社のWebページを参照ください。
募集対象 | 研究活動を行う中学生、高校生、 高等専門学校生(3年生以下)のチーム |
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使用用途 | 研究開発に要する経費(材料費、部品等購入費、設備費、交通費等。ただし、飲食代は除く) |
研究期間 | 2024年6月〜12月 |
参考URL | https://www.monozukuri-zero.com/science-castle/ |
助成内容 | 研究費 15万円+THK社の部品、THK社員による技術アドバイスを提供する月一のオンライン面談、成果発表会実施 |
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採択件数 | 10件程度 |
・開発に挑戦したい中学生もしくは高校生・高専生が、 主体的に申請すること。
・研究をサポートする学校または保護者の同意があること。
・申請書類に記入すべき情報(連絡先等を含む)の提供が 可能であること
・研究期間中に、LMガイドを活用した「もの」のプロトタイプを1台は作ること(申請時にはプロトタイプは必要ありません)
・2024年12月(詳細な日程が決まり次第、更新いたします)に予定している、リバネス主催の中高生のための学会 サイエンスキャッスル内で研究成果を発表すること。発表会は有識者の審査のうえで、 優秀者には賞を授与します。※関東での実施:交通費の補助あり
・THK及びリバネスは、ご提供いただいた成果物やレポート、写真・動画を紹介として外部に掲載します。
募集期間 | 2024年1月15日(月)~ 2024年4月26日(金)18時 ※下記の審査のフローの前に実現したいもの、困っていること、作りたいものなどの相談を受け付けています。相談の中で申請書の内容をリバネススタッフも一緒に考えていきます。 |
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審査 | 2024年6月初旬までに行います。(一次審査として、オンライン面談を実施します) |
決定時期 | 2024年6月末 |
研究費支払時期 | 2024年6月末日前後 |
支払い方法 | 採択チームの学校が指定する口座へお振り込み致します。 |
研究期間 | 2024年6月~2024年12月 |
申請を希望する中高生は、代表者かどうかに限らずチーム全員のリバネスID登録が必要になります。研究費エントリー画面はリバネスIDログイン後に表示されますので、リバネスIDに登録をお願いします。
リバネスID内の以下のアイコンをクリック、「新規申し込み」ボタンより、申請書を作成ください。
バネスID内の以下のアイコンをクリック、「新規申し込み」ボタンより、申請書を作成ください。
申し込みや不詳な箇所等ございましたら、以下よりお問い合わせお願いいたします。
サイエンスキャッスル研究費THKものづくり0.賞事務局 株式会社リバネス 木村
E-mail: [email protected]
代表取締役社長COO 寺町 崇史 氏
「世にない新しいものを提案し、世に新しい風を吹き込み、豊かな社会作りに貢献する」を理念に掲げているTHK株式会社は、「ものづくりが好きで課題解決のできる創造開発型人財を増やしたい」と、2017年にTHK共育プロジェクトを立ち上げた。そして2021年には、中高生のものづくりを半歩でも一歩でも後押しするというコンセプト”ものづくり0.”にアップデート。毎年続けてきた、サイエンスキャッスル研究費THKものづくり0.賞では、採択したチームが70チームを超えた。社長の寺町氏に、発起人の想いを伺った。
「日本で、ものづくりができる魅力的な環境をつくっていくことで、ものづくりをする仲間を増やしていきたいと思う気持ちがベースにあります」。この想いに共感する人たちが集まれば、日本のものづくり環境も変化していくと寺町氏は力強く言う。
THK社は、「真っ直ぐ動くこと」で世界のものづくりを支える企業だ。世界に先駆けて開発した「LMガイド」で、国内の70%、世界の50%のシェアを持っている。これは、摩擦抵抗の少ない回転運動を使ってスムーズな直線運動を可能にする装置で、通常、重たいものは摩擦で動かすことはできないが、このLMガイドに乗せると、スムーズに精密に動かせる。工場の機械、自動車、飛行機、ロボット、建築物の免震機構、3Dプリンタや、駅のホームドア開閉部など、さまざまなところで用いられている。
日本の製造業における人材育成に対する課題に手を打つため、サイエンスキャッスル研究費を始めた。ものづくりによって、さまざまな課題解決に挑戦する中高生の応援だ。「7年間続けてきて、熱い想いを応援していることを中高生や教員の方々に知っていただく機会も増え、研究費への応募の層も厚くなってきたと感じています」。
研究費に何度も応募してくるチームや学校もあれば、新しく知って応募してくる学校もある。研究テーマは、初期から変わらず「LMガイドを活用した、世の中の課題を解決するものづくり」だ。世の中の課題は、身近な学校生活の中での課題でも、自然課題でも、ものづくりとは異なる部活動での課題でも何でもよい。元々ものづくりが好きで最先端のものをつくりたい人もいれば、自分の好奇心で推進している研究を一歩前に進める実験器具などのものをつくりたいという人もいる。「研究費に応募してくれる生徒のみなさんが、ものをつくって課題を解決したいという熱い想いをもっている点では、7年通して変わりありませんね。おそらく、人類が道具を編み出したときから、そういった想いの部分は変わらないのでしょう」。寺町氏は、ものづくりの根っこにあるものが、この研究費を通しても感じられるという。
採択チームには、THK社員が技術アドバイザーに、リバネス社員がメンターにひとりずつついて、月一のオンライン面談をしながら技術開発を進めていくことになる。毎年、技術アドバイザー5人が新しくメンバーに加わっていくので、THK社内でも中高生と直に議論する体験をした社員が増えていく。企業活動する中では、事業が成立するための収益性など、考える軸が単純化してしまいがちだという。それに対して、中高生がアイデアを練るときに企業のような制約は考えていないことが多い。「全く異なる視点で課題を捉えていたり、同じ課題でもアプローチの仕方や目的が変わっていたりして、視座・視点・視野がとても刺激的に感じます」。ものづくりにおいては、ビジョンと実行が大事なので、単純な競争的視点ではなく、人間の豊かさを入れたビジョンを持つところを再認識させられる。「これは大人が生徒と接してみてわかる刺激でしょうね」と寺町氏は笑う。「次はどんなエントリーがあるか楽しみにしています」。
ただ今、募集中のサイエンスキャッスル研究費はありません。