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遊びの先にある学びを作りたい/株式会社バンダイ

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2019年6月、あるリリースがSNSやWebニュース界隈に広がった。
宇宙世紀0070年代に史上初めてモビルスーツ(有人式人型ロボット)を開発したジオニック社公認のもと、「ミニチュアザク」の組立を通じたSTEM学習キットが開発された、という内容だ。なぜ「おもちゃのバンダイ」が、STEM教育へと乗り出したのか。株式会社バンダイ 新規事業室の原田真史さんに、その考えと想いを伺った。

株式会社バンダイ
新規事業室 原田 真史さん

ユーザーによる改造を期待する教材

子どもの頃にバンダイのおもちゃで遊んだ経験がある人は多いだろう。同社の中で既存製品にとらわれない新しい価値を考えるミッションを担った原田さんは、2020年に小学校でプログラミングが必修化される流れを受けて、ロボティクス×プログラミング領域の新事業を考えた。ロボットといえばガンダムシリーズだろうと、モチーフは自然と決まったという。
教材としてシリーズタイトルにもあるガンダムでなく敵方の量産機であるザクを選択した背景には、原作の世界観がある。ザクは物語の中で人類が初めて量産化したモビルスーツであり、新規事業の教材製品として量産化を目指していくことにぴったりだったことがひとつ。もうひとつの理由は、ザクシリーズには改良版を含めて数十にもおよぶバリエーションがあることだ。「決まった形の教材として組み立てて学ぶだけでなく、ユーザー自身が想像を広げ、改造していってほしいと考えています」と話す。ユーザーが投稿する動画によるメカニックコンテストも実施予定だ。

ワクワクしながら学んでほしい

大切にしているのは、「遊びの先に学びがある」という考えだ。「これまでに私達が持っていたガンダムというコンテンツは、パイロットや為政者が主役でした。それに対してこの教材は、技術者の視点で楽しめると考えています」。頭、胴体、腕・・・と部品をひとつずつ組み上げる中で、サーボモーターやセンサの仕組みと使い方を学ぶことができる。全体の完成後はスマートフォン用アプリケーションを用いたブロックプログラミングを行い、発展として追加部品やPC用アプリケーションを使って機体そのものや動作のオリジナル開発もできるようになっている。
完成形のザクのサイズは約30cm。関節を駆動するサーボモーターは手のひらで包み込めるサイズだが、全高約18mとなる本物の大きさを想像してみると、関節部だけで人の身長を超えるくらいになる。そんなに大きな部品をどうやって作り、どのように数千台も組み立て、稼働させるのだろう、という想像を膨らませ、ワクワクしながら学んでほしいと原田さんは話す。

想像を広げ、目的を持とう

「ロボティクスにせよプログラミングにせよ、自ら学ぶ意欲を持つには、目的が重要です。ただ学ぶためにプログラムを扱うのでなく、こういうロボットを作りたいというゴールを想像して、実現するための試行錯誤をしてほしいと考えています」と話す原田さん。その想像を広げるためにも、背景の物語を持つザクというモチーフは有効だろう、と考えている。
今後、プログラミング学習が中心となる、下半身が戦車のようになったザクタンクバージョンなども構想しているという。原田さんは「世代を超えて、楽しみながら学んでほしいですね。私たちも、エンタテインメントでもある教材を今後も開発していくつもりです」と意気込みを語った。

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